住宅金融公庫って何だろう?

住宅金融公庫法と住宅金融支援機構法

住宅金融公庫には住宅金融公庫法というものが定められています。
いえ、住宅金融公庫は現在では住宅金融支援機構と名を改めているので、「定められていました」と表現する方が正しいかもしれませんね。

住宅金融公庫(住宅金融支援機構)というと、一般消費者にとってはフラット35に関する機構というイメージが強いかもしれませんが、住宅金融公庫はあくまでも不動産全般に関する公的機関です。
そのためか、宅地建物取引主任者(宅建)の資格試験においても、住宅金融公庫法に関する問題があります。
つまり、不動産関係の資格において、住宅金融公庫は深い関わりがあると言えるでしょう。

住宅金融公庫法は、当サイトでは全て紹介しきれないほど多くの条文から成り立っています。
そのことは、現在の住宅金融支援機構が実施している数々の事業からも容易に想像できることでしょう。
資格試験の問題は、住宅金融公庫法に関するものがいくつかあっても、すべて重複することなく様々な分野から出題されていると言います。
つまり、それほどに範囲が広いと言うことで、基礎を覚えておくだけでは賄えないということになります。

注意したいのは、住宅金融公庫とはかつての名で、現在は住宅金融支援機構になっているということ。
ですから、当然住宅金融公庫法も住宅金融支援機構法と名が変わり、内容も改められています。
住宅金融公庫と呼ばれていた頃の過去問では勉強できないと思っておいてください。

住宅金融支援機構の在り方

住宅金融公庫は現在では「住宅金融支援機構」と名を改めていますが、そうすることになった背景には何があるのでしょうか。
巷では、住宅金融公庫の不良債権があまりに大きくなってしまったためと言われており、そのために現在の住宅金融支援機構では個人向けに融資は行われていないとも言います。

ここで「いや、住宅金融支援機構にも住宅ローンがあるじゃないか」と不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。
住宅金融支援機構による住宅ローンとは、誰もがご存知のフラット35のことですね。
確かにフラット35は住宅金融公庫のメイン商品ではありますが、メインであると同時にフラット35は住宅金融支援機構の中でも例外的な商品でもあります。
というのも、フラット35は住宅金融支援機構だけではなく、民間の金融機関と提携して行われている住宅ローンのため。
そのため、フラット35を含めても、やはり原則的には住宅金融支援機構では個人向け融資は行っていないと考えられるのですね。

「住宅金融公庫」という名であれば、住宅に関するお金がそこに有るイメージがあります。
しかし、「住宅金融支援機構」という名だと、住宅に関するお金を“支援”する機関であって金庫ではない・・・そんなイメージですね。

とはいえ、住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)といえば、真っ先に思い付くのはやはりフラット35。
今でも、機構が主流としている商品はフラット35です。
それだけ、フラット35が多くの人々の頼りとなっていると言えるでしょう。

住宅金融公庫の火災保険について

住宅を新築する際や購入するときには、火災保険への加入が絶対と言って良いほど必要となります。
火災保険は生活に必須のもの。
賃貸住宅の契約にも必須となっているくらいです。

それが、住宅の新築などのために住宅金融公庫の融資を利用する場合になると、特に必要となります。
住宅金融公庫には「選択対象火災保険」と「特約火災保険」の二種類があり、これらのうちいずれかに加入しなくてはなりません。
ただ、どちらも住宅金融公庫の融資に関連した火災保険のため、返済終了までが加入期間と定められています。
住宅金融公庫の融資を利用しない場合、また返済期間を超えての加入はできませんので、ご注意ください。

また、選択対象火災保険、特約火災保険の二種類があるということはそれぞれで内容が違うということですが、この両方に加入することはできません。
ただし、返済中であれば変更は可能です。
選択対象火災保険から特約火災保険への変更、その逆の特約火災保険から選択対象火災保険への変更も可能。
それ以外に、選択対象火災保険から別の保険会社の選択対象火災保険への変更も可能となっています。

さて、ご存知のとおり住宅金融公庫とはかつての名で、今では住宅金融支援機構と名を改めています。
ですが、住宅金融公庫のときに契約した火災保険であってもその内容が変わることはありませんので、ご安心ください。
変更に関しても上記のとおり可能ですので、気になる方は考慮してみると良いでしょう。

段階金利と借り換え

以下は、現在の住宅金融公庫(住宅金融支援機構)のローンではなく、以前の住宅金融公庫のローンに関するお話です。

住宅金融公庫が「住宅金融支援機構」と名称変更する以前、もう5年以上も前のことですが、その頃の住宅金融公庫のローンは段階金利となっていました。
段階金利とは、一定期間は固定金利ですが、数年ごとにその金利が変化することです。
以前の住宅金融公庫の場合は、10年経つと金利が増えるという仕組みになっていたのです。
住宅金融公庫そのものは基本的には固定金利ですが、段階金利は返済額が増えることも考えられるため、実質変動金利と変わらない懸念事項を有しているのですね。

そんな5年以上前の住宅金融公庫のローンの返済、その負担を軽くするためにはどうしたら良いか・・・
ここで出てくるのが、借り換えです。
ただし、借り換えと言っても現在の住宅金融公庫(住宅金融支援機構)のローンを利用する方法ではなく、銀行など他の金融機関の住宅ローンを利用する方法。

住宅金融公庫のローンの場合は保険料も含まれているのですが、他金融機関のローンへと借り換えることによってそれが無くなり、さらに負担が軽減される可能性があります。
そのため、住宅金融公庫から他金融機関へ、といったパターンも考えられるのです。

住宅ローンの借り換えとは、高い金利を低いものに変えて返済額を少なくすることが目的ですが、その僅かな差が生活上の大きな違いとなります。
住宅ローンを借りた頃は子供もおらず、それなりに余裕のある生活を送っていられたけれど、子供が生まれて成長すると教育費がかかってくる・・・
こういった理由などから、出費とは年々増えてくるもので、借り換えを考慮せざるを得ない場合もあるのです。

住宅金融公庫のデメリット

住宅金融公庫(住宅金融支援機構)は政策金融機関として存在している公的な金融機関です。
それだけに信頼度は高く安心して利用できるのですが、公的金融機関ということが逆にデメリットとなる場合もあります。
デメリットとは、簡単に言うと審査が厳しいこと。
信頼とは一方的なものではなく、相手からも信頼されることが必要ということですね。

住宅金融公庫(住宅金融支援機構)に限ったことではありませんが、住宅ローンの審査とは多く分けて人を対象としたものと物件を対象としたものがあります。
他の借金が無く、過去に返済の滞納や自己破産の経歴も無く、どんなに堅実な人生を送ってきているとしても、物件の基準が一定以上でないと住宅ローンを利用するに値すると認めてもらえないのです。

物件に関する審査内容にもいろいろとありますが、例えば、耐久性、維持管理、耐震・耐熱性、現場検査、それに住宅の規模など・・・つまり、物件の性能ですね。
ちょっとしたことでボロボロになってしまうような物件には融資してもらえないということです。

こういった物件の性能は、住人の安全等を考えるとクリアしているべき条件とも言えるのですが、審査が厳しいというだけあってなかなかクリアできないのが現状です。
住宅購入にかける予算の関係上、全てを満たせるとも限りません。
すると、結果的に住宅金融公庫(住宅金融支援機構)の融資を利用できなくなります。

住宅金融公庫(住宅金融支援機構)を利用することに関してはデメリットと言えるデメリットはないのですが、上記のような理由から利用できないことそのものがデメリットと言えるかもしれません。

地すべり等関連住宅融資

今年の梅雨は雨の量がすさまじかったですね。
まるで東南アジアに見られるスコールのような集中豪雨が日本列島を襲い、特に西日本は洪水や土砂災害など各地で大きな被害を受けました。
地球温暖化によって日本が東南アジアのような亜熱帯気候に近付いていることの表れでしょうか?
しかし、日本はこれら水害に対する備えが不充分なので、あまりに酷い大雨には遠慮願いたいものです。

さて、現在では住宅金融支援機構となっている住宅金融公庫についてですが、こちらが行っている融資の種類に「地すべり等関連住宅融資」というものがあります。
土地の崩壊による被害が懸念される場合に利用できる融資で、その対象は次のようになっています。

【地すべり関連住宅】
地すべり等防止法による都道府県の事業により、住宅の移転・建設・購入が必要な場合。

【土砂災害関連住宅】
土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律により、住宅の移転・建設・購入が必要な場合。

【密集市街地関連住宅】
密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律により、住宅の移転・建設・購入が必要な場合。

つまり、防災の取り組みの一環として住宅に何らかの変更を加えなければいけない場合、この地すべり等関連住宅融資が利用できるのです。
条件には市町村長からの証明書や勧告書の写しが必要となるなどいくつかありますが、この融資による取り組みが強化されて、今年のような被害が少しでも減ると良いものですね。
本当に日本が亜熱帯気候に近付いているのなら、今後も今年のような集中豪雨や災害が起こると予想されますから。

財形住宅融資とフラット35

住宅ローンには取り扱っている金融機関によって様々な種類があります。
住宅金融公庫(現・住宅金融支援機構)が扱っている住宅ローンといえば「フラット35」が有名ですね。
厳密には、フラット35は住宅金融公庫が民間の期間と提携して行っているものですが。

住宅金融公庫が提供している有名な住宅ローンのもうひとつに、財形住宅融資というものがあります。
勤務先で財形貯蓄を行っている方ならご存知でしょう。
財形住宅融資は財形貯蓄を行っている人が利用可能な住宅ローンです。
財形貯蓄であれば、財形住宅貯蓄に限らず一般財形貯蓄や財形年金貯蓄など種類は問いません。
条件はそれらの財形貯蓄残高が50万円以上有ることです。

財形住宅融資の特徴のひとつに、フラット35と併用利用できることが挙げられます。
そのメリットは、第一になんといってもそれぞれから融資を得られること。
フラット35から8000万円、財形住宅融資から4000万円が限度となっているので、住宅の購入費もしくは建築費を可能な限り借り入れることができます。
また、保証料が不要というのもメリットのひとつですね。

財形住宅融資とフラット35を併用利用することのメリットとして特に注目したいのが、フラット35が固定金利制の住宅ローンであることと、財形住宅融資が5年ごとの変動金利制ながらも低金利であることです。
公庫融資なのに変動金利制というのも財形住宅融資の特徴ではありますが、この特徴を活かして柔軟な資金計画を立てられるというメリットがあります。

高齢者向け返済特例制度

前回ご説明した住宅金融公庫のまちづくり融資に含まれる制度で、「高齢者向け返済特例制度」というものがあります。
これはまちづくり融資の対象事業のひとつであるマンション建て替え等の事業などに深く関するであろう制度で、事業主(融資利用者)が高齢者の場合に適用される制度です。
満60歳以上の高齢者が、ご自身で居住するための住宅を建設・購入する場合、亡くなるまでの間に限り返済額が利息分のみとなっています。

では元金はいつ返済しなくてはならないのかというと、それが亡くなったときです。
元金の返済は、担保である建物や土地を処分して一括返済するという方法をとります。
また、もし相続人がいれば、債務者・連帯債務者が亡くなったときに相続人が元金を一括返済します。
どちらの方法でも一括での返済ができないのであれば、連帯保証人となっている高齢者住宅財団が代わって住宅金融公庫に一括返済することになり、相続人等は高齢者住宅財団に損害金を弁済しなくてはなりません。

高齢者向け返済特例制度が適用されるのは、マンションの建て替え事業に限らず、まちづくり融資の対象であれば全ての住宅に適用されます。
対象となる人物は、上記でも挙げた通り、融資の申し込みの時点で満60歳以上の方。
もし連帯債務者を配偶者とする場合は、両者とも満60歳以上でなくてはいけません。
また、高齢者住宅財団からの保証を利用することと、住宅金融公庫の抵当権(第一順位)を土地や建物に設定できることが必須条件となっています。

まちづくり融資について

住宅金融公庫(現・住宅金融支援機構)というと、個人向けに融資を行っているフラット35を始めとした住宅ローンが有名ですが、そればかりが住宅金融公庫のサービスではありません。
住宅金融公庫では、不動産投資家に向けたサービス、及び賃貸や分譲事業を行っている人に向けたサービス、そして金融機関等に向けたサービスも行っています。

これらのうち、賃貸や分譲事業を行っている人に向けたサービスに類するもので、「まちづくり融資」というものがあります。
まちづくり融資とは、住宅分譲、マンションの建て替え、また再開発を対象とした融資です。
具体的には、市街地の環境整備や改善事業、地区計画に携わる事業、それらに関して有効空地を確保する事業などに、融資を行うことで支援していきます。

まちづくり融資の特徴は、まちづくり事業の各段階に対応していることです。
まちづくりと一口に言っても、まずはどこでその事業を行うかといった“地域要件”から始まります。
そして、手法・手段に関する“事業要件”、さらに建築物に関する“建築物要件”と3つに分類されます。
まちづくり融資はそれぞれの各事業に該当しており、有益に活用することが可能となっています。

【まちづくり融資】
住宅金融公庫(現・独立行政法人住宅金融支援機構)
まちづくり推進部
電話(マンション再生グループ、まちづくり業務グループ):03-5800-8104 begin_of_the_skype_highlighting              03-5800-8104      end_of_the_skype_highlighting
電話(西日本エリア):06-6281-9278
FAX:03-5800-8258

フラット35のメリット

長期固定金利であることを特徴としているフラット35は、住宅金融公庫が行っている住宅ローンのひとつです。
そのため公的な金融機関による住宅ローンといえますが、実は民間金融機関とも提携している住宅ローンです。

「フラット35」の「35」という数字は、ローン返済の期間が最長35年であることを表しています。
つまり、その35年間もの間金利が常に固定されているわけです。
金利が固定されているというのは、フラット35のいくつかのメリットのひとつです。

もし金利が固定でないとどうなるのでしょう。
もし変動型金利の場合・・・簡単に言うと、金利の変動によって月々の返済額が変わります。
毎月金利変動に翻弄されるわけではありませんが、短期プライムレートといって、半年に1度の頻度で、適用金利が変更されるのです。
ローンを組んだのが高金利のときであれば、金利が低下すると返済額も低下するのでお得なように感じられますよね。
しかし、逆に低金利のときにローンを組むと、金利の上昇に伴って返済額までもが増加してしまいます。

金利の変動によって返済額が変わるとなると、ローン返済が予定通りとはいかないことが危惧されます。
しかし、金利が固定ならば返済額も固定であり、ローン返済の予定も立てやすくなります。
フラット35の最大のメリットは固定金利であることもさることながら、それによって返済予定が立てやすいことにもあるのです。

これから住宅ローンを組む予定がある方で、今現在の金利のまま返済していきたい方には、住宅金融公庫のフラット35はお勧めですよ。
また、金利の上昇が心配な方も、利用するならぜひフラット35をご考慮ください。